こんにちは。FP技能士のTaku3です。
今回は投資信託の実質コストについて。
- 投資信託を活用した資産運用を始めようと思っている人
- 投資信託にかかるコストが理解できていない人
この記事では、投資信託を運用する上で必要なコストについて解説します。
- 投資信託にかかるコストの種類
- 投資信託にかかる実質コストの求め方
この記事を読むことによって、どのようなコストがあって、実質コストをどう計算すれば良いかが理解できます。
- 表面コスト、隠れコスト、実質コストの調べ方が理解できる
- 実際にかかる実質コストの求め方が理解できる
是非参考にして下さい。
目次
運用コストとは?
運用コストとは、投資信託を運用するのに必要なコストのこと。
運用コストは大きく「表面コスト」「隠れコスト」「実質コスト」の3つに分類できます。
表面コストは交付目論見書で事前に明らかになっていますが、隠れコストと実質コストは運用報告書が発行されるまでは見えないコストとなります。
交付目論見書と運用報告書は委託会社や販売会社のサイトで閲覧できます。
表面コスト
表面コストとは、交付目論見書で明らかになっているコストのこと。
主に3つに分類されます。
下の図の①~③のことです。
購入時手数料
投資信託を購入する時に発生する費用。
図の①に該当。
良心的な投資信託では無料のものが多いです。
というか、無料の投資信託以外は買わない方が良いかと。
信託財産留保額
投資信託を売却する時に発生する費用。
図の②に該当。
こちらも無料のものが多いです。
信託報酬
投資信託を保有している期間、日々差し引かれる費用。
図の③に該当。
同じような運用方針の投資信託であれば、信託報酬の安い方を選ぶのが一般的な選び方になります。
隠れコスト
隠れコストとは、交付目論見書で明らかになっていないコスト。
先ほどの図の④に該当。
隠れコストは運用報告書で確認できます。
上の図の場合、隠れコストは0.007%+0.021%+0.019%=0.047%になります。
ただしこの報告書の場合、期間が2018年10月31日~2019年4月25日の177日間しかないため、年率換算する場合は177日で割って365日を掛ける必要があります。
コスト÷運用報告書の対象期間×365日
(例)0.047%÷177日×365日=0.097%
実質コスト
実質コストとは、表面コストと隠れコストの合計。
実質コストは運用報告書で確認できます。
先ほどの図の場合、実質コストは0.119%になっています。
実質コストの計算方法
運用報告書に記載の期間が365日でない場合、実質コストは以下の式で求める必要があります。
最新の信託報酬(税込)+年率換算した隠れコスト
(例)0.114%+0.097%=0.211%
表にするとこんな感じ。
1日あたりにかかるコストを計算し、365日でかけるだけです。
【まとめ】信託報酬だけじゃない!実質コストも気にしよう!
今回は実質コストの計算方法についての記事でした。
信託報酬だけではなく、実質コストも理解した上で投資信託を選ぼう!
信託報酬が安いから選んだら、実は実質コストは高かった!ってのはよくある話です。
とはいえ実績コストは運用が始まるまで分からないため、信託報酬が目安となることが多いのも事実です。
全体像を把握したうえで、納得して投資信託を選びたいところですね。
今回は以上です。
以下は関連情報です。参考になれば嬉しいです。
関連情報
投資信託の選び方についての記事です。投資信託選びではコストは重要な要素となります。
歴史的名著にもコストの重要性は書かれています。
まずはスポット購入で投資を始めてみるのも良いかと思います。