シミュレーション 株式投資

投資信託(含むETF)は個別株投資よりリバランスの効率が良い理由

投稿日:

投資信託,個別株投資,リバランス,効率

こんにちは。Taku3です。

今回はリバランスの際に発生するコストに着目して、投資信託(含むETF)と個別株投資を比較したいと思います。

こんな人に読んで欲しい
  • 「投資信託/ETF/個別株の何に投資をしようか迷っている」

この記事では、投資信託と個別株投資のリバランスでそれぞれ発生するコストを、具体的に数字を使って比較します。

この記事の内容
  • 投資信託のリバランス
  • 個別株投資のリバランス
  • 【おまけ】リバランスなし

この記事を読むことにより、リバランスに関しては投資信託が資金効率と手間暇の面で有利であることが理解できます。

この記事を読んで得られること
  • 投資信託のリバランスはプロが勝手にやってくれる
  • 個別株投資ではリバランスの都度課税されるが、投資信託ではその課税が先延ばし出来るため有利

ぜひ参考にして下さい。

シミュレーション条件

分析, お支払い, ビジネスマン, 会議, 銀行, 証券取引所

以下の条件でシミュレーションします↓

シミュレーション条件
  • 比較対象は「投資信託」と「個別株投資」の2パターン
  • A社~D社の4社の株式を25%ずつ保有する
  • 比較期間は2年
  • 各社の騰落率は以下のとおり
    • A社 1年目+50%、2年目-30%
    • B社 1年目-30%、2年目+50%
    • C社 1年目+40%、2年目-40%
    • D社 1年目-40%、2年目+40%
  • 株式の売却益には20.315%の税金がかかる

それでは結果を見てみましょう↓

シミュレーション結果

数学, 数式, 物理学, 学校, 数学的です, 計算, 学ぶ, ルート

投資信託のリバランス

クラウドファンディング, 群衆, 投資, 資金調達, ビジネス, お金

まずは投資信託の例です。

1年後の株価

A~D社の株式を25%ずつ保有していたのですが、1年後には表のとおり各社の株価が上下に大きく振れたとします。

投資信託のリバランスの流れ(1年後の株価)

1年目のリバランス

25%ずつ保有するのが理想なので、値上がりして保有比率が高くなっているA社とC社の株式を売り、値下がりして保有比率の低くなったB社とD社の株式を買います。

投資信託のリバランスの流れ(1年後のリバランス)

このリバランスは運用のプロが勝手にやってくれるので、投資信託に投資している投資家は何もする必要がありません。

更に1年後の株価

せっかくリバランスして(してもらって)各社の保有比率を25%にしたのに、更に1年が経過するとそのバランスは崩れます。

投資信託のリバランスの流れ(2年後の株価)

今度は1年目とは反対に、A社とC社の株価が値下がりし、B社とD社の株価が値上がりしました。

2年目のリバランス

でも投資信託なら問題なし。

今回も運用のプロが各社の保有比率が25%になるようにリバランスをしてくれます。

投資信託のリバランスの流れ(2年後のリバランス)

最終的には評価額の合計110.3万円、保有比率は4社が25%ずつと綺麗にリバランスされた状態になりました。

個別株投資のリバランス

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次に個別株投資のリバランスを見てみます↓

1年後の株価

個別株投資のリバランスの流れ(1年後の株価)

ここは投資信託の場合と全く同じ。

1年目のリバランス

投資信託と同様に値上がりしたA社とC社の株式を売り、B社とD社の株式を買います。

個別株投資の場合はこれを自分でやる必要があります。

それではリバランス!!!

個別株投資のリバランスの流れ(1年後のリバランス。売却)

…税金!!!

そう、株式は売却するとその利益に対して20.315%の税金が課されます

20万円分を売却したのですが、税金が4.1万円かかったため、現金は15.9万円しか残らず…

仕方なく15.9万円でB社とD社の株式を購入。

個別株投資のリバランスの流れ(1年後のリバランス。購入)

今回のシミュレーションでは、税金分を考慮せずにA社とC社の売却額を決めたため、引かれた税金分の購入額が足らず、上手くリバランスが出来ませんでした。笑

更に1年後の株価

そして1年後、またまたリバランスの季節がやってきました。

個別株投資のリバランスの流れ(2年後の株価)

投資信託の場合と同様、2年目は1年目とは反対に、A社とC社の株価が値下がりし、B社とD社の株価が値上がりしてます。

2年目のリバランス

ここは個別株投資の宿命。

めんどくさいと思わずに再度リバランスをします。

値上がりしたB社の株式を10.2万円、D社の株式を7.8万円売却してA社の株式を7.7万円、C社の株式を10.3万円購入すればリバランス完了!

よし、リバランス!!!

個別株投資のリバランスの流れ(1年後のリバランス。売却)

…またまた税金!!!

そう、株式は売却するとその利益に対して20.315%の税金が課されますアゲイン!!!

18.1万円分を売却したのですが、税金が3.7万円かかったため、現金は14.4万円しか残らず…

仕方なく14.4万円でA社とC社の株式を購入。

個別株投資のリバランスの流れ(2年後のリバランス。購入)

最終的には評価額の合計は100.7万円、保有比率は4社に若干ズレのある状態になりました。

投資信託の最終評価額は110.3万円(保有比率は4社が25%)だったので、課税による影響は大きいですね。

リバランスなし

リッチ, アイデア, 実業家, 光, 交流, 電球, お金, 投資, ビジネス

ちなみにリバランスなしだとこんな感じ↓

リバランスなし

リバランスなしだとリターンがマイナスに!!!

上下の値動きが激しい株式投資においては、リバランスをしないと高いリターンを叩きだすのは難しいかもしれません。

【まとめ】リバランスはプロに運用を任せた方が、手間もかからず費用も抑えられる

チームの精神, チームワーク, ユーロ, シルエット, ビジネスマン, 経済

今回は投資信託(含むETF)と個別株のリバランスにかかるコストを比較しました。

結論
  • リバランスの資金効率と手間暇のかからなさは、投資信託の大きな強み!

投資信託の運用にはコストがかかります。

それを嫌がって個別株投資をしている人もいるかと思います。

ただ、そのコストを正確に把握してますか?

優良なインデックスファンドのコストは年間で運用額の0.2%程度。

1,000万円を運用しているなら2万円、1億円なら20万円。

個別株のリバランスで発生するコストは?

売却益はもちろん、今回考慮しなかった売買手数料や配当金にかかるコストを含めると、そのコストはバカにならないと思います。

投資信託と個別株投資、どちらの資金効率が良く、自分という人的資本の投下を最小限に抑えられるか(どちらの方が手間がかからないか)。

自分なりの答えを見つけて投資先を決めたいところです。

ちなみに私は全世界株式インデックスファンドに投資を続けます。

今回は以上です。

以下は関連情報です。参考になれば嬉しいです。

関連情報

高いリターンを上げたいのなら、リバランスは大切な要素になります↓

リバランスは値動きの異なる資産を組合せることによって、より大きな効果を発揮します。

長期投資では短期の株価を注視するよりも大切なことがあります。

-シミュレーション, 株式投資
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