こんにちは。Taku3です。
コロナ・ショックの真っ只中ということで、インデックス投資家の中でもこの下げ相場が落ち着くまで積立投資を止めようと考えている人もいるかと思います。
この記事の結論は以下のとおりです。
「暴落は平均取得価額を押し下げてリターンを拡大するチャンスなので、積立投資は続けた方が良い」
この記事ではリーマンショックでの暴落を材料とし、以下の2ケースを比較します。
- 暴落時に積立投資を続けた場合
- 暴落時に積立投資を止めた場合
この記事を読み終えることで以下を確認できます。
- 暴落時に積立投資を続けると平均取得価額が下がる
- 平均取得価額が下がると後の上げ相場でのリターンが向上する
暴落を乗り越えるための心の支えとして活用頂ければ幸いです。
是非参考にして下さい。
目次
シミュレーションの条件
共通条件
- リーマンショックでの暴落を想定
- 過去のS&P500を基準とするインデックス投資
- S&P500の1ポイントを1円で購入できると仮定
- 毎月積立額は3万円とする
- 信託報酬や為替手数料、税金は考慮しない
- シミュレーション期間は2007年4月~2020年2月
ケース①:毎月積立を継続
- 毎月淡々と積立投資するだけ
ケース②:暴落時に積立停止
- 暴落前の高値から20%下げた時点で積立停止
- 株価上昇時の同値で積立再開
- 積立停止期間中に貯めた資金は再開時に一括投資
シミュレーション結果
リターンの比較
毎月積立と積立停止のリターンの比較結果です。
- 毎月積立:857万円(+392万円/+184%)
- 積立停止:825万円(+360万円/+177%)
積立を継続する方がリターンが高くなることが分かります。
平均取得価額の比較
毎月積立と積立停止の平均取得価額の比較結果です。
- 毎月積立:1,602円
- 積立停止:1,665円
暴落時の安値で積立を続けることにより、平均取得価額を下げられることが分かります。
毎月積立の方がリターンが高かったとおり、長期投資では平均取得価額を下げることがリターンを押し上げることになります。
「暴落という株式のバーゲンセール市場で積立を止める理由はない」
ということです。
評価額と元本の比較
参考までに、今回のシミュレーションのケース別の評価額と元本の比較結果です。
積立を停止するケースの方がリターンが低いだけでなく、含み損の期間も長くなることが分かります。
リーマンショック以降の米国株は調子が良すぎてあまり見応えがないですね。笑
暴落の底値は読める?
暴落の底値が読める場合、暴落前に株を売却し、底値で買い戻すのが平均取得価額を下げ、リターンを高めることになります。
現在コロナ・ショックの真っ只中ですが、今現在は下落相場のどの時点なのか予測がつきますか?底値がどこだか分かりますか?
結論:読めません。笑
最近Twitterで以下の画像が話題になっていました。
「まったく分からない」
初めてコレを見た時はめちゃくちゃ面白かったです。笑
でもこれは真っ当なコメントだと思います。
「ウォール街のランダムウォーカー」でも説明されている「ランダム・ウォーク理論」によると、
株価の値動きは、どの時点においても長期的にも短期的にも「上昇と下降の可能性」がほぼ同じであり独立した事象であるから、過去のトレンドやデータによって将来の値動きを予測することは不可能である。
出典元:Wikipedia
とされています。
簡単にいうと、「株価を予測するということは、コイントスでコインの裏表を当てるのと同じ」ということ。
この理論のとおりだとすると、株価を予測することにあまり意味はないですね。
今回のシミュレーションの場合、積立停止ケースでの一括投資後は上げ相場が続いていますが、実際はそこからもう一段回、下げ相場が続く可能性だってあります。
暴落で精神が乱されている状態で一括投資するのは怖いですよね…
なので、実際に一括で投資できる人は少ないかと…
現実には積立停止をした場合には一括投資はできず、さらにリターンが下がることが想定されます。
まとめ
今回は「暴落時に積立投資を続けた場合」と「暴落時に積立投資を停止した場合」のリターンの比較を行いました。
以下が結論になります。
「積立投資を続けた方が、暴落で安くなった株を買い続けることになるため平均取得価額が下がり、トータルのリターンは高くなる」
未来の株価を正確に予測することはできないため、「日々の株価の変動に振り回されずに淡々と積立投資を続けることが大半の長期投資家にとって最適な投資手法」だと思います。
今回は以上です。
以下は関連記事です。参考になれば嬉しいです。
長期投資を継続するためには知識武装が1番。先人から学びましょう。
【おすすめ8選】資産形成のために読むべきお金の本
私は積立投資をおすすめしています。