こんにちは。FP技能士のTaku3です。
会社で持株会をやっている人も多いのではないでしょうか?
でも持株会やってるっていっても、制度のことをよく理解してますか?
奨励金にどれだけ税金がかかるかご存知ですか?
「奨励金が10%だから、株価が10%下落しても実質損しない!」とか思ってませんか?
- 「奨励金=自分の儲けだと思っている」
- 「持株会にかかる税金を理解していない」
この記事では、従業員目線で持株会の奨励金にかかる税金を計算します。
- 持株会で考慮すべき税金
- 持株会での税引後の奨励金を計算
この記事を読むことによって、奨励金は3割カットくらいで考えた方が良いということが理解できます。
- 奨励金には税金がかかるので、税引後の奨励金(約30%カット)で損得を考えるべき
ぜひ参考にして下さい。
目次
持株会とは?
持株会(もちかぶかい)とは、持株制度により株式を取得する組織である。持株制度とは、「金銭を拠出し会社の株式を取得する仕組み」[1]である。
持株会の参加者は手間をかけずに少額の資金で投資ができ、会社は安定株主を形成できるというメリットがある。
なお、株式の取得にはドル・コスト平均法等が用いられる。
引用元:Wikipedia
従業員持株会は簡単にいうと、勤め先の株を給料天引きで毎月買い付ける制度です。
- 給料から毎月天引きで購入
- 奨励金が出る(積立額の5~20%程が多い)
→奨励金は株式の買い付けに自動で使われる - 毎月の積立額には上下限がある
- 配当金も自社株の買い付けに自動で使われる
最大のメリットは奨励金が出るところ。
積立額が毎月3万円で奨励金が10%の場合、毎月3千円分の奨励金が会社から出るということです。
年間3.6万円。おいしいですね。
持株会で考慮すべき税金
奨励金は給与所得なので所得税・住民税がかかる
奨励金はどういう扱いになるのか。
結論、給料の一部として給与所得扱いになります。
会社目線でいうとこんな感じ↓
「持株会を利用して我が社の株を買ってくれたら、株を買う金額の○○%分の給料をプラスで支払ってやる。そのかわり、その給料の使い道として、まずは我が社の株を買いなさい。」
つまり、奨励金は給料の一部という扱いになります。
給料が増えるので、当然、所得税や住民税を納める額が増えます。
株の売却益は譲渡所得なので譲渡所得税がかかる
持株会で株を売買する場合、一般的な株式取引と同じように譲渡所得税がかかります。
つまり、株を売って利益が出た場合、その利益の20.315%分の税金が引かれるということ。
例えば100万円で買った株が120万円で売れたら、利益20万円の20.315%である約4万円が税金として引かれるため、実質の利益は16万円になります。
持株会での税引後の奨励金を計算
計算条件
以下の条件で計算してみます。
- 年収600万円
- 課税所得金額は400万円
- 所得税は速算表より20%
- 住民税は10%
- 毎月3万円を積立
- 奨励金は積立額の10%
(毎月3千円=年間3.6万円)
計算結果
年間3.6万円の奨励金から所得税20%と住民税10%の合計30%が引かれるという簡単な計算で算出できます。
- 奨励金3.6万円×税率30%=税金1.08万円
税金を考慮しないとこんな感じ↓で資産が増えていくようなイメージを持ちますが…
実際はここから税金が引かれてます↓
数字で見るとこんな感じ↓
これらを考慮して持株会を活用したいところです。
【まとめ】奨励金の全てがあなたの利益ではない!税金をきちんと把握しよう!
今回は持株会の奨励金にかかる税金についての記事でした。
簡易的なシミュレーションでしたが、イメージはつかんで頂けたかと思います。
奨励金はザクッと30%カットくらいで考えた方が良いかと。
株式投資においてはリターンは不確実、コストは確実と言われる中、奨励金は数少ない確実に得られるリターンです。
私は持株会のリスクを考慮した上でうまく活用していきたいと考えてます。
今回は以上です。
以下関連情報です。参考になれば幸いです。
関連情報
私の持株会活用方法です。長期保有ではなく、短期保有を前提としてます。
株式投資は一般の方にもおすすめします。真の安全資産は現金ではなく株式であると私は考えています。
まずはインデックス投資から始めるのが、多くの人にとっての最適解になると思っています。
所得税を速算表から20%と導きだしているが、インパクトは減るが控除額を考慮すれば5~10%が適当では?